恵那山周辺 夜烏山(1319.9m) 2016年2月7日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 7:01 県道−−7:03 墓地−−7:46 1090m峰−−8:28 刈り払いの道−−8:30 夜烏山 8:33−−8:55 1090m峰−−9:13 墓地−−9:15 県道

場所長野県下伊那郡阿智村
年月日2016年2月7日 日帰り
天候快晴
山行種類藪山
交通手段マイカー
駐車場県道脇に駐車
登山道の有無山頂付近以外は無し
籔の有無笹藪あり
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント西側を通る県道109号線から往復。山頂南側の1090m峰から西に落ちる尾根を登った。県道から尾根に乗るまでは立派な道があるが尾根上の墓地より先は道が無く笹藪を登る。笹はずっと続くわけではなく全体の3〜4割程度。山頂直下で刈り払われた道が東から上がってきており、おそらく南東にある1151m峰がある尾根上に続いているものと思われる。この入口が分かれば藪漕ぎ皆無で山頂に立てるはず。雪は僅かしか無く藪漕ぎに影響はなかった。三角点も頭が出ていた




県道109号線標高800mカーブが起点 登山口ならラッキーだが
立派な道で期待される 道は尾根を越えた墓地へ
尾根には道無し 最初から背丈を越える笹藪
標高850m地点。笹藪が消えて歩きやすくなる 標高890m地点。左はガレた谷
振り返ると朝日が当たっている 標高960m地点
標高1030m地点 標高1090m峰
1060m鞍部へ向かう 目印登場
1060m鞍部 登りにかかる。笹の中の獣道を辿る
標高1130m地点。右手の笹が切れる 笹の切れた斜面を登る
標高1250m地点。笹が深い 標高1250m地点。笹が切れて歩きやすくなる
標高1310m地点で右から刈り払われた道が登場 山頂方向へ道が延びる
夜烏山山頂 山頂標識
三角点が出ていた 山頂から北にも道が続く
山頂から見た恵那山。唐松樹林で展望悪い

帰りの1090m峰

1050m肩から南西に落ちる尾根。引き込まれないよう注意
こちらが往路で登ってきた北西へ下る尾根
標高930m地点 標高870m地点
墓地で笹藪から解放される 駐車地点到着


 中央道の飯田山本ICと中津川ICの間には園原ICがある。ここは中途半端な構造で、名古屋方向へ乗ることはできるが飯田方向へ乗ることはできず、名古屋方面からやってきてここで降りることはできても、飯田方面から来るとここで下りられない。この変なIC近くの山が夜烏山だ。事前にネット検索しなかったが、たぶん登山道は無く登る人は稀な山だろうと予想した。

 登るルートであるが悩むところだ。植生はおそらく笹で、残雪を考えると雪が消えた南側から登った方が楽だろう。しかし車で稼げる高度を考えると西や北側からアプローチするのが楽そうだ。雪と高度、地形の分かりやすさの兼ね合いで、今回は1090m峰から西に落ちる尾根経由で登ることにした。出発地は標高800mのカーブだ。

 目的のカーブに到着。車1台分の除雪地がありラッキー! そしてもっとラッキーなのが目的の尾根に取り付くように手すり付きの道があったこと。これは想定外だ。ただし山頂へ続く道なのかは不明で、常識的に考えればそれはあり得ないだろう。でも使える区間は利用させてもらうことにする。

 整備された道を緩やかに登って目的の尾根を越えたところには墓地あり。道は墓地までのものだった。当然ながら尾根上には道は無く、背丈を越える笹藪だ。これが山頂まで続くとなると先が思いやられるが、北信の根曲がり竹よりはずっとマシだろう。

 できるだけ笹が薄い場所から藪に突入。残雪は皆無で笹は乾いていて藪漕ぎには最適かも。下部は尾根が広くどこが直上なのか良く分からないが、登りはとにかく上を目指せばいいので気が楽だ。標高850m付近に達すると笹が切れて急に歩きやすくなった。普通は標高が上がると笹が濃くなるのだがラッキー。あとはこの状況がいつまで続いてくれるのか。昨日の三階峰の植生から考えても笹があって当然の高さだろう。薄い獣道があり、それらを拾いながら登っていく。

 地形図上で僅かな肩地形の標高900m付近と標高970m付近では左側(北側)が急激に落ち込む谷地形となっていた。藪は無いので歩きやすいが雪は無いものの気温が下がって地面は固く凍って靴のエッジがかかりにくい状態なので、傾斜がある区間で崖の縁を歩くのはちょっと気持ち悪い。部分的には結構な傾斜がある。

 1090m峰への登りも笹は少なく助かった。標高1050mで右手から延びる太い尾根に合流、帰りはそちらに引き込まれないよう要注意だ。明瞭な道があるわけではないが藪は無く、作業道があってもおかしくはなさそうだ。

 1090m峰付近で多少笹が出現するがまだまだ濃くはない。1090m峰から南に向かう尾根上には荷造り紐の目印があり、これから向かう北尾根と違って笹が無く歩きやすそうだ。もしかしたら作業道があるかもしれない。

 1090m峰から北の鞍部へと向かう尾根上には踏跡は見られず薄い笹があるが大した障害にならない程度。この程度の笹が山頂まで続くのなら許容範囲だが、標高が上がるとどうなることやら。鞍部から登り返しにかかると全体が笹に覆われ、割と明瞭な獣道を利用して笹の中を登っていく。標高1100m付近で尾根の東斜面の笹が消えて西側は笹が茂るようになった。当然、笹がない方が歩きやすいのでそのエリアを登っていく。しかし上方を見ると笹の海が押し寄せてきている。やはり楽はさせてもらえないようだ。

 地形図でも分かるように、この尾根は途中で消滅し斜面に吸収される運命にある。そのまま斜面を登ってもいいが帰りのことを考えると往路で風景を記憶しておきたい。そのためには早めに一つ東側の尾根に乗り換えるのが得策と判断、ちょうど東方向は笹がないので好都合だ。右(東)にトラバース気味に上がっていく獣道を利用させてもらう。しかしそのまま辿ると早めに笹藪に突入となるため、途中で獣道を離れてできるだけ先まで笹が無い上方へルート変更。再び獣道を見つけて乗り換え登っていくといつの間にか目的の尾根に合流していた。尾根が広く明瞭な地形ではないので気付かなかった。帰りは要注意無地形だ。

 標高1250m付近までは尾根のやや西側を辿り笹が少ない場所を選んで進めたが、その先は見える範囲は全て笹の海。仕方が無いのでそのまま進んで笹の海に突入した。でも獣道があるだけでまっさらな笹藪を進むより格段に歩きやすい。標高1280m付近でいったん笹が切れて喜ぶが標高1300m付近でまた濃い笹藪に突入する。

 傾斜が緩んでもまだ鬱陶しい笹が続くが山頂はもう少しだろう。適当に北を目指して笹の中を進んでいると突如として笹が刈り払われた道が登場! でもここは盲腸のような場所でここで刈り払いが終わっている。いったいどこから沸いて出たのかと少し進むと右側(東側)から刈り払われた道が上がってきて、山頂方面の北へと続いていた。どうやらこの尾根を下った1151m標高点を経由してどこかに作業道入口があるようで、それが発見できれば藪漕ぎ無しで夜烏山に登れるらしい。時間がある人は探索してみるといいだろう。一番怪しいのは水力発電所の導水路最上部とみた。

 そのまま刈り払われた道を進むと夜烏山山頂に到着。最後はあっけなかった。雪は僅かしかなく三角点が頭を出していた。この笹の状態だと笹が寝るまでの積雪量にならないのであれば雪が無い方が楽に登れる植生だ。木には山頂標識として赤いプラスティックのような物が打ち付けてあったが、どうやら道路工事などで道路に立っている赤いユニコーンの一部らしかった。取り付けたのは工事関係者か? それとも林業関係者だろうか。刈り払われた道はまだ北へと伸びていたが、どこまで続くのだろうか。

 この道がどこに続くのか興味はあるが、どちらの終点も私が駐車した場所の近くに下りることはなさそうなので、下山も往路を戻って笹藪漕ぎだ。快適な道を離れて笹藪を掻き分けて下っていくが、重力の助けがあるので往路の登りより格段に楽だ。ただし、往路に戻るのは途中で西の尾根に乗り換える必要がある。尾根が広いし明瞭な目印がないので、ここは地図なしGPSの力を拝借する。往路の軌跡にピタリと乗ったわけではないが、それに沿うように針路変更して笹の中を下ると歩きやすい無毛地帯に出ることができ、視界が開けて右下に目的の尾根が見えた。ここまでくれば大きな関門は突破だ。

 1090m峰で右に曲がり、次の1050m肩でも直進せずに右へ。ここも間違いやすい場所だ。この先は大丈夫かと思ったら標高960m付近も分かりにくい地形だった。急傾斜で僅かな尾根を直進すると崩れた谷で行き止まりになるところで、前方が怪しくなったところでGPSを確認すると往路はもっと左(南)を通過していた。急傾斜の場所は尾根地形も不明瞭で、登りはいいが下りは難しい。

 ここを通過すれば今度こそ迷いやすい場所はなく、尾根をまっすぐ下って最後に笹藪に突入、突破して墓地の裏に出た。墓地への参道を下って県道へ。ここは西側斜面なので朝の時間帯は日差しは無く、車の窓ガラスの水滴は凍りついたままだった。


 まとめ。夜烏山には刈り払われた作業道が存在するが、入口がどこなのか不明だ。稜線から下り始める位置から推測すると東側のどこかのはずで、おそらく水力発電所導水管最上部が起点ではなかろうか。もし発見できれば藪漕ぎなしで山頂に立てる可能性大の画期的な発見だろう。私が登ったルートは笹藪漕ぎが必要で下山時に別の尾根に引き込まれないよう注意個所があるが、基本的には危険個所はなくそこそこ短い距離で山頂に至ることができるので、作業道が発見できなかった場合の第二候補くらいかな。
 

 

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